>>男子部試合情報
(早稲田スポーツ新聞会提供 記事 七澤拓未、写真 小出萌々香)
関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)2戦目。今大会はトーナメント形式で行われ、この試合で勝ったチームが決勝に進出する。対戦相手は昨季関東学生春季リーグ王者の明大。前半は積極的な攻めを見せた早大だが、技術力の高い明大に度々ゴールを許してしまう。その結果、0-4で早大は敗北。11月に行われる3位決定戦へ進むことになった。
試合会場となった大井ホッケー競技場は、東京五輪で使用される予定だった競技場だ。無観客で開催された今大会、フィールドを駆ける選手の声がいつも以上に大きく響いた。試合は早大のセンターパスから始まった。試合序盤は早大の攻撃が光る展開となった。第1クオーター(Q)約4分にはFW清水拓登主将(スポ4=滋賀・伊吹)からボールを受けたFW平岩佑利(スポ2=奈良・天理)がシュートを放つ。惜しくも得点にはならなかったが、その後もFW村上和亮(政経3=東京・早大学院)らGK陣が果敢にゴールを狙った。一方、明大が攻撃に転じ3回連続でシュートを打たれる場面では、GK西本京平(スポ2=大阪星光学院)が守りきる。互角のまま試合が進むかと思われた第1Q終盤、相手がサークル外から鋭いパスを放ち、あっけなくゴールイン。スピード感のある攻撃になすすべなく失点を喫した。第2Qは序盤から攻められる展開となり、開始2分でまたもゴールを奪われる。しかし、第2Q後半には早大がボールを持つ場面も増え、ラスト1分はプレーが中断することなく両者ともに白熱の攻防を繰り広げた。
ハーフタイムを挟んだ後の第3Q、早大はペナルティコーナー(PC)を獲得。早大にとって最大の好機であったが、相手GKに止められ得点には至らなかった。第3Q約5分、再び明大のスピーディな攻撃が炸裂し点差は3点に広がる。その後、FW清水やMF山下翼(スポ4=滋賀・伊吹)らが中心となって相手陣地にボールを運びながらも、サークル内へのパスはなかなか通らず苦しい展開となった。一方、明大は段々とペースを掴み、幾度となくゴールを狙う。早大は粘り強い守備で応戦した。しかし、試合終了約3分前、さらなる追加点を許し0-4で試合終了。最後まで点差を縮めることはできなかった。
『完敗』と言うにふさわしい点差だが、FW清水主将が「練習していたことはちゃんと出せた」と語るように、試合内容は決して悪いものではなかった。しかし、一点も取ることができずに敗北したのは事実。「得点力の向上」(FW清水主将)は今後の課題となるだろう。また、今季の試合ではU18日本代表経験のあるFW中島丞一郎(スポ1=富山・石動)や先日の駿河台大戦で初得点を決めたFW戸川晴貴(スポ1=京都・立命館)をはじめ、新入生が存在感を発揮している。次戦の全日本学生選手権(インカレ)、そして秋季リーグ3位決定戦でも活躍が期待されるだろう。例年よりも試合数が大幅に減り、残された時間は決して長くはない。そんな中、早大ホッケー部はチームとしてどれだけの成長を見せてくれるのか、注目だ。