男子部 関東学生 秋季リーグ 駿河台大学

(早稲田スポーツ新聞会提供 記事 七澤拓未、写真 小出萌々香)

 新型コロナウイルスの影響で延期となっていた秋季関東学生ホッケーリーグ(秋リーグ)がついに開幕した。早大の初戦の相手は駿河台大学。これが活動再開後初の公式戦となった。終始相手の猛攻に苦しめられたが、全員で協力してゴールを守り抜き1-0で勝利。試合開始前から降っていた雨も終了時には上がり、清々しい決着となった。FW清水拓登主将(スポ4=滋賀・伊吹)は「チームで練習してきたことがしっかりと出せた」と振り返る。第2クオーター(Q)終盤に点を決めたのは、今試合が入学後初の公式戦となるFW戸川晴貴(スポ1=京都・立命館)。入学時から続く新型コロナの混乱を感じさせないプレーで早大に勝利をもたらした。この勝利によって、全日本学生ホッケー選手権大会(インカレ)出場の可能性がかなり高まった。

 試合序盤から積極的に攻める早大だが、相手の守備を突破できない。第1Q約2分には、ボールが足に当たってFW村上和亮(政経3=東京・早大学院)が一時離脱するアクシデントが発生した。それでも攻撃を緩めることはなく、チームプレーで貪欲に得点を狙い続ける。第1Q約6分、FW大島新(商2=東京・早大学院)がシュートを放つも得点ならず。一進一退の攻防が続き、第1Qは両チーム無得点のまま終了した。第2Q約2分、駿河台大がペナルティコーナー(PC)を獲得するが、DF本橋大地(スポ3=埼玉・飯能南)がシュートを弾く。その後は、相手に何度かシュートを打たれる苦しい戦いが続く。試合が動いたのはハーフタイム直前の第2Q14分。相手が再びPCを獲得するが失点は免れる。PC終了後、残り1分を切るなか早大が猛攻を仕掛け、戸川がシュート。決勝点を挙げた。戸川は「初の公式戦で緊張しましたが、ゴールという形でリーグ戦勝利に貢献できて嬉しく思います」と振り返った。

 第3Qでは、序盤から攻守が頻繁に入れ替わる展開が続くが、両チームとも得点ならず。第4Q終盤、1点を取り返そうと駿河台大の攻撃がいっそう激しくなる。何度もゴール前まで追い込まれるが、徹底的に守備を固めて最後まで守り続け、試合を制した。GK西本京平(スポ2=大阪星光学院)は「チームとして守ることが大事なので、11人全員で守ることを意識して指示を出していました」と語った。

 次戦は準決勝となる。対戦相手は、強豪・明治大学。昨年の秋リーグでは、3位の早大に対し明大は2位、試合では3-0で敗北した因縁の相手である。西本が「明大は、個人のみならず、チームとしての連携力も非常に高い」と述べたように、今度もかなり苦戦を強いられると予想される。しかし、今日の試合が新体制初の公式戦となった早大ホッケー部の底力はまだまだ未知数。清水が「今日の試合では攻撃の面で課題が多かった」、「明治戦までに自分たちでゲームを組み立てられるようなチーム作りをしていきたい」と述べた。これからさらに強くなる可能性を秘めた新体制の早大ホッケー部に期待が膨らむ。