>>女子部試合情報
(早稲田スポーツ新聞会提供 記事 安本捷人、写真 元田蒼、吉岡拓哉 )
ついに勝てるのか。序盤の先制で色めき立ったが、強豪の底力を見せつけられた。関東学生秋季リーグを戦う早大がこの日に対したのは強豪・駿河台大。春はなんとか引き分けに持ち込んだ相手だけに、この日も苦しい試合になることは予想されていた。それでも最初にゴールを奪ったのは早大。スムーズな攻撃を見せて勝利を予感させた。しかしその後駿河台大の底力に押し切られ、試合を終えてみれば2対6で敗戦。やはりそううまくは行かなかった。
近頃の涼しさとは一転して夏を思い出すような日差しの中で行われたこの試合。駿河台大のセンターパスで試合が始まると、序盤は早大がペースを握った。中盤からのドリブルや前線でのプレスで好機を演出。そして前半7分、MF有賀瞳(スポ2=東京・成城学園)の左サイドからのパスをサークル内で受けたFW井上燦(スポ4=福岡・玄海)がスティックを振り抜く。鋭く放たれたボールはゴールを突き刺し、先制点を挙げた。春の戦いで好機すらつくれなかった駿河台大を相手に試合開始早々での得点。勝利への期待も一挙に高まる会心の一撃だった。しかし前半も中盤に差し掛かると、駿河台大も徐々にペースを取り戻し始める。23分に敵FWのドリブルがサークルラインを突破、そのまま同点とされると、26分にはペナルティーコーナー(PC)を与えるなど苦しい時間帯が続いた。そして前半終了間際、33分にPCからリバウンドを押し込まれ逆転を許す。早大に向いていた流れを保持できず、相手に引き戻されたところで試合を折り返した。
後半、もう一度流れを引き寄せたい早大だが、駿河台大の攻撃はなおも勢いを増していく。開始早々の1分に3点目を許すと、4分にもPCから失点。一気に引き離された。早大も11分にFW稲田くるみ(スポ4=福岡・東明館)がゴール前でフリーになったボールを押し込んで後を追うが、15分に5点目を失ってしまう。さらに24分、ゴール右からニアサイドを貫かれて6点目。結果、2対6で試合を終えた。
スコアレスドローに終わった春とはうって変わり、序盤から動き続けたこの試合。井上が「アグレッシブにいけた」と振り返るように、序盤に良い攻撃の形がつくれたのは収穫だが、中盤以降は敵との人数差から生まれる体力差がスコアに現れていった。次戦は成城大との試合。勝てばその次には順位決定戦初戦で王者・山梨学院大との戦いが予想される。人数を増やすことはできなくとも、技術で、戦術で、何より気持ちで、圧倒的王者に一矢報いる姿を見せてほしい。そのためにも、成城大戦でつまずいてはいられない。